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●グーグル・アナリティクス

「ホームページからの集客」を考えている場合には、潜在的なお客様であるホームページを見る人(「訪問者」とか「閲覧者」と呼ばれます)の分析が必要になります。

ここで、以下のような場合を考えましょう。

ホームページの訪問者:200人/月

ホームページ訪問者からの問合せ:1件/月

この場合、訪問者の0.5%の問合せがあったことになります。

集客ということを考えた場合、仕事の問合せ件数が多いほど良いので、以下のことが必要になります。


訪問者が多いこと

訪問者数に対する問合せ件数の比率が高いこと


そこで、まずは、ご自分の事務所のホームページへの訪問者の数がわかる仕組みを用意する必要があります。

このホームページへの訪問者数をカウントすることを「アクセス解析」と呼びます。

まずは、ご自分の事務所のホームページのアクセス解析をできるようにしましょう。

ホームページを制作した時に、何らかのアクセス解析ツールが組み込まれているのなら問題ないのですが、組み込まれていない場合には、新たに組み込む必要があります。

でもご安心ください。それほど大変な作業ではありませんので。


アクセス解析ツールとして多く使われているのは、グーグル・アナリティクス(Google Analytics)というサービスです。

グーグル・アナリティクスは、グーグル社から「無料で!」提供されています。 グーグル・アナリティクスを使うためには、まず、グーグル・アナリティクスのホームページの「アカウントを作成」で、名前などの登録を行う必要があります。

【参考】 「グーグル・アナリティクス」 なお、もしグーグル社が提供するジー・メール(Gmail)という無料のメールサービスをご利用中でしたら、改めて「アカウントを作成」して名前などの登録を行うことなく、グーグル・アナリティクスを利用できます。


その上で、ホームページのすべてのページに、訪問者があったことをグーグル・アナリティクスに知らせる簡単なプログラムを埋め込む必要があります。

これは、ホームページ制作会社に依頼すればやってくれます。

作業料金は、ホームページ制作時なら無料が一般的だと思いますが、すでに公開中のホームページの改変の場合は、更新料が必要なことが多いと思います。


これらがすべて完了すると、グーグル・アナリティクスのあなた専用のページに、あなたの事務所のホームページのアクセス状況が表示されるようになります。

ここまでのお話が少しわかりづらいと思われた方は、ホームページ制作会社に「グーグル・アナリティクスが使えるようにしてほしい!」と言ってみてください。すぐに対応してくれるはずです。


グーグル・アナリティクスでは、ホームページの訪問者は「ユーザー」と呼ばれますが、「ユーザー」に関してどのような情報がわかるのか、みていきましょう。

仮に「過去30日間」という期間を指定して、以下の情報が表示されたとします。


〇セッション数:361

〇ユーザー数:274

〇ページビュー数:1,279


一見よくわからない言葉が並んでいますが、単純に言えばそれぞれ以下のようなことを意味しています。

「セッション数:361」は、過去1ヶ月間に、あなたの事務所のホームページが361回訪問されたことを表しています。

そして「ユーザー数:274」は、過去1ヶ月間に、274人が訪問したということを表しています。

同じ人が複数回訪問することもありますので、この2つの数字は一致しません。

さらに、「ページビュー数:1,279」というのは、事務所ホームページ内のすべてのページを対象に、何回見られたかを表します。

例えば、過去1ヶ月の間に、1人のユーザー(訪問者)が2回訪問して、事務所ホームページの3ページ分を閲覧していったら、


●セッション数:2

●ユーザー数:1

●ページビュー数:3


ということになります。

次に、以下のような情報も表示されます。


〇ページ/セッション:3.54

〇平均セッション時間:00:02:24

〇直帰率:43.49%

〇新規セッション率:72.9%


まず「ページ/セッション:3.54」は、1回の訪問につき平均3.54ページ訪問者が見ていたということ、「平均セッション時間 00:02:24」は、1回の訪問につき平均2分24秒、訪問者がホームページ内に留まっていたことを表しています。

また「直帰率:43.49%」は、最初に訪問したページから、事務所ホームページ内の他のページへ行かずに、事務所ホームページとは別のホームページへ移ってしまった(帰ってしまった)訪問の割合です。

この「ページ/セッション」が多く、「平均セッション時間」が長いということは、あなた(の事務所)に興味をもってくれている人が多いことを表します。

これに対し、「直帰率」が高い場合には、一目見て興味なしと判断している人が多いことを表します。

また、「新規セッション率:72.9%」は、ホームページが訪問された回数のうち新規の比率が72.9%であることを意味しており、逆にいえば再訪された回数の比率が27.1%であることを表しています。

新規の訪問が多いということは、新たな顧客獲得の可能性が高まっているといえます。

グーグル・アナリティクスでは、これらの他にも、訪問者がどこの都市からアクセスしているのか、パソコン、スマートフォン及びタブレットの何を使って見ているのかという細かな情報までわかります。

さらには、あなたの事務所のホームページの中の各ページをどの順序で見ていったのか、といったこともわかってしまいます。

これらの情報を分析して、ホームページを集客に結びつけるためには、どのページをどう変えなければならないのかを考えていくことになります。


最後に、グーグル・アナリティクスは無料のサービスのため、使い方の丁寧な説明は、グーグル社からは提供されておりません。

しかし、使い方を分かりやすく解説した第三者によるホームページがいくつも公開されていますし、関連する書籍も発刊されていますので、興味のある人は「グーグル・アナリティクス 使い方」などのキーワードで検索してみるとよいでしょう。


(この原稿は、プロフェッションジャーナルに連載した「税理士・公認会計士事務所ホームページ再点検のポイント」(2013年7月~2014年2月)の内容を最新の環境に対応するよう手直ししたものです。)

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